授業内容・計画(詳細)の情報


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【基本情報】
2018年度 秋学期  
授業科目名 プログラミング基礎
曜日 時限 水-3
テーマ Excel VBAアプリケーション開発の基礎
キーワード VBA基礎文法 Excel マクロ


【授業要旨または授業概要】
 
※この授業でのプログラミング言語: Excel VBA

この授業では、プログラミング言語を用いたソフトウェアの作成を通して、実践的なソフトウェア開発での基盤となるプログラミングスキルの基礎力を養うことを目標とする。
内容はプログラムの構造・記述形式、データの扱い(変数、配列)、式と演算、入出力、制御構文、サブルーチン(関数、メソッド)、簡単なアルゴリズム等を学習する。
実習では、プログラム要素と処理の流れを考慮し、エラーを修正できる力を養うことで、プログラミングによる論理的思考力や問題解決力を身に付ける。

VBA(Visual Basic for Applications)とは、Word・Excel・PowerPointなどからなるMicrosoft Officeスイート上で動作するプログラム(VBAアプリケーション/マクロ)を簡単に開発することが可能なプログラミング言語である。
VBAアプリケーションは、Microsoft Officeのある環境であれば、どこでも開発・実行が可能であることから、普段の業務・生活・学習をより効率的にするため、企業や家庭において多くの活用がなされている。

この授業では、今後それらの活用をおこなえるようになるための基盤として、以下に示すExcel VBAの基礎文法を中心に学習する。
 1) VBAプログラミング開発環境(VBE)の用意とその活用
 2) Excelオブジェクトとプロパティ・メソッドの操作
 3) 基本処理(入力・計算・出力)
 4) データの格納と変数の利用(配列の利用を含む)
 5) 制御構文(選択・反復)
 6) ユーザ定義の手続きと関数、その利用
 7) ユーザインタフェースとイベント処理の基礎


【学修の到達目標】
◆授業で育成する力・スキル
全学共通:
・自ら考える力~与えられた問題を解決するプログラムを設計できる
・成し遂げ力~プログラムの開発手順を理解し、実践できる
情報教育センター:
・情報処理力~与えられた問題を解決する方法を、制御構文やデータ構造を用いて具体的に記述できる。

◆具体的な到達目標
マクロ(=VBAアプリケーション)を開発するための基礎力を身に付ける

1)VBA開発環境(VBE)を活用できる
2)演算と関数を活用した基本処理を記述できる
3)処理に応じた適切なデータ構造を活用できる(変数・配列等)
4)処理の手順を適切な制御構文を用いて記述できる(順次・選択・反復)
5)ユーザ定義の手続きや関数を用いて効率的な処理の記述を実現できる
6)Excel特有のオブジェクトやユーザインタフェースを活用できる
添付ファイル:プログラミング基礎A(VBA)ルーブリック.pdf

【授業計画】
◆スケジュール
第1回 ガイダンス
第2回 VBAプログラミングの基礎、開発環境(VBE)の利用 テキスト1章・6章-7章
第3回 Excelオブジェクトへの操作と基本的な演算・VBA関数 (1) テキスト3章-4章
第4回 Excelオブジェクトへの操作と基本的な演算・VBA関数 (2) テキスト3章-5章
第5回 変数と定数、データ型とスコープ テキスト2章
第6回 比較演算と条件分岐 テキスト2章
第7回 複雑な条件分岐と論理演算 テキスト2章 
第8回 繰り返し制御(1) テキスト2章
第9回 繰り返し制御(2) テキスト2章
第10回 配列の利用
第11回 様々なプロシージャの定義と利用
第12回 ユーザフォームとイベント処理の基本(1)
第13回 ユーザフォームとイベント処理の基本(2)
第14回 総合演習とまとめ
◆予習・復習
毎回の授業冒頭、前週に学習した文法事項や基礎概念に関する小テストを実施する。しっかりと復習しておくこと。

配布資料や宿題については授業支援システムでも確認できる。万が一欠席の場合は各自の責任でリカバリーすること。

第1回 ガイダンス
事前学習:シラバスを確認すること
事後学習:Excelの基本操作を再確認すること。VBAとマクロとの関係について説明できるようにしておくこと。

第2回 VBAプログラミングの基礎、開発環境(VBE)の利用
事前学習:Excelにおけるセルへの値入力や書式設定を試しておくこと。
事後学習:特定セルの選択、セルの値を取得、変更(代入)するプログラムを作成すること。VBEの操作を復習しておくこと。

第3回 Excelオブジェクトへの操作と基本的な演算・VBA関数 (1) 
事前学習:「マクロの記録」によって作成されたプログラムをもとに、Excel上の主な操作に対応するExcelオブジェクトやそのプロパティ・メソッドを調べよ。
事後学習:計算処理の結果を特定セルに格納するプログラムを作成すること。セルの指定(参照)方法、代表的な演算子とVBA関数の挙動を確認すること。

第4回 Excelオブジェクトへの操作と基本的な演算・VBA関数 (2) 
事前学習:テキスト3章~5章の内容をもとに、様々なExcelオブジェクトへの操作を試してみること
事後学習:セルやシートの操作を行うプログラムを作成すること。メッセージボックス・インプットボックスを利用できるようにしておくこと。

第5回 変数と定数、データ型とスコープ
事前学習:Excelの各セルに格納されているデータにはどのような種類があるか、調べてくること。
事後学習:変数を利用した基礎的なプログラムを作成すること。代表的な変数型の名前と特徴を再確認すること。VBEのイミディエイトウィンドウ・ローカルウィンドウを利用できるようにしておくこと。

第6回 比較演算と条件分岐
事前学習:ExcelのIF関数の挙動について確認しておくこと。各引数にはどのようなものを指定していたか。
事後学習:二分岐、多分岐のプログラムを作成すること。IFステートメントの文法を再確認すること。

第7回 複雑な条件分岐と論理式
事前学習:ExcelのAND関数・OR関数・NOT関数の挙動について確認しておくこと。「排他論理和」とはどのような演算か調べておくこと。
事後学習:複雑な条件分岐を実現するプログラムを作成すること。SELECT CASEステートメントの文法を再確認すること。

第8回 繰り返し制御(1)
事前学習:繰り返し構造の基本である「条件(継続・終了)」と「処理」の構成方法について予習してくること。
事後学習:指定回数の反復、条件式による反復を行うプログラムを作成すること。FOR NEXT、DO LOOP、EXIT FOR/DOステートメントの文法を再確認にすること。

第9回 繰り返し制御(2)
事前学習:セル・シート等のオブジェクトのコレクションとしてはどのようなものがあるか確認しておくこと
事後学習:選択した複数セル、シート上の全シェイプなど、複数のオブジェクトを一括に処理するプログラムを作成すること。オブジェクト型変数が何を記憶しているか、Setの意味は何か、答えられるようにしておくこと。

第10回 配列の利用
事前学習:配列とはどのようなデータ構造か、調べておくこと。
事後学習:配列に指定のデータを格納し、合計・探索等の基本的なアルゴリズムを実現するプログラムを作成すること。

第11回 様々なプロシージャの定義と利用
事前学習:処理を複数のプロシージャに分割する利点について考えておくこと
事後学習:引数なし・引数あり(値引数・参照引数)・SubプロシージャとFunctionプロシージャとの違いなどを再確認し、これらの定義と呼び出しを行うプログラムを作成すること

第12回 ユーザフォームとイベント処理の基本(1)
事前学習:一般的なWebページで用いられるGUIコントロールとしてはどのようなものがあるか、調べておくこと。
事後学習:フォームもしくはシートでのイベントに反応するVBAプログラムを作成すること。

第13回 ユーザフォームとイベント処理の基本(2)
事前学習:一般的なWebページで用いられるGUIコントロールとしてはどのようなものがあるか、調べておくこと。
事後学習:フォームもしくはシートでのイベントに反応するVBAプログラムを作成すること。

第14回 総合演習とまとめ
事前学習:授業内容全般(基本文法事項・利用価値のあるオブジェクトなど)を振り返り、総合演習に備えること。
事後学習:総合演習やまとめの内容を踏まえ、本授業を通じて修得できたVBAプログラミングの基本事項を再確認すること。
◆集中授業の期間
 

【履修上の注意点】
・「プログラミング入門」の後続科目であるが、先修条件はない。
・「プログラミング入門」単位取得済みと同程度の知識とプログラミング経験があることを前提として授業を進める。
・「ICT入門」を履修済みであることが望ましい。
・Excelの基本操作(データの入力・基本的な式・関数の利用など)が実践できることを前提として授業を進める。
・説明を聞くだけでなく、自分でプログラムを作る経験を大切にすること。宿題や小テスト対策を含め、毎回少なくとも2時間程度の予習復習が必要である。
・履修希望者が多い場合は、初回ガイダンスで抽選を行うので、必ず出席すること

【成績評価の基準および方法】
各到達目標の達成度を以下の方法・比重により評価し、成績素点とする:
小テストの得点 40%
演習課題の得点 30%
総合演習課題の得点 30%

成績素点90点以上は「S」、80点以上90点未満は「A」、70点以上80点未満は「B」、60点以上70点未満は「C」、60点未満を「E」とする。
但し、出席回数が授業回数の2/3に満たないときは、成績素点に関わらず「/(評価なし)」となる。


【教科書・参考書】
区分 書名 著者名 発行元 定価
教科書 入門!Excel VBA クイックリファレンス 工藤喜美枝 ムイスリ出版 1850
参考書 Excel VBA 最強リファレンス 古川順平 SBクリエイティブ 2580
参考書 いちばんやさしいExcelVBAの教本 伊藤潔人 インプレス 2200


【その他の教材】
授業資料を授業支援システム等で公開する。必要に応じてプリントを配布する。
公式ドキュメントなど、有益なWebサイトも適宜紹介する。


【担当教員への連絡方法】
質問・相談は、授業時のほか、下記電子メールアドレスで受け付ける。
miyakawa@tsc.u-tokai.ac.jp
メールでの質問・相談の際は、適切な表題を付けるとともに、メール本文先頭に、学生証番号・氏名・授業名を明記すること。
また、電子メール以外のコミュニケーションツールについても別途案内する。

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